足を速くするには背中を使う

背中で動く

愛知県東海市にある現役看護師が運営するフィットネスジム
【BEHAVIOR CHANGE FITNESS(ビヘイビア チェンジ フィットネス):BCF】
代表トレーナーの荒木裕也です。

今回は、前回ブログで書かせてもらった内容の続きで、身体の後ろ側にある筋肉の大事な繋がりを説明したいと思います。
前回のブログはこちら↓
https://behavior-change.com/study/「脇(ワキ)」を使う

人間の行う動作のほとんどに回旋動作が含まれます。歩く、走る、投げる、泳ぐ、打つ、寝返るなどは下半身と上半身がそれぞれ逆の回旋の動きをすることで効率よく行えるようにできています。
前回お話した【脇(前鋸筋)〜体幹(腹斜筋)〜内もも(内転筋)】の筋肉の繋がりを
「AOS」:Anterior oblique system
と言いますが、今回お話する【背中(広背筋)〜お尻(大臀筋)】の繋がりを
「POS」:Posterior oblique system
と言います。では早速POSがどこの筋肉なのかを図で見ていきましょう。

POSの場所  

前回の前鋸筋と比べ【広背筋】と【大臀筋】は身体の中でも最も大きな筋肉なので非常に分かりやすいと思います。POSは身体を後方へ捻る働きがありますが、それ以外にも姿勢の維持や動作の安定にも重要な働きをしています。特に「走る」動作にはとても重要です。走っている時に背中が丸くなりやすい人や、歩幅が狭い人はPOSが機能しにくい状態の可能性があります。また、この筋肉のラインは肩関節と股関節の動きに大きく影響しているので、肩や股関節の柔軟性の低下はこのPOSの機能を弱めてしまう原因の1つになります。
POSとAOSがスムーズに共同して働くことでスムーズな歩きや走り、力強いスイングなどが可能となります。

POSをトレーニングするには?

【広背筋】と【大臀筋】をそれぞれ別々にトレーニングをすることもできますが、POSのラインを意識して同時にトレーニングすることをオススメします。例えば、片足で立った状態で反対側の腕で重りを引くトレーニングがあります。

この写真で説明すると【左側の大臀筋】と【右の広背筋】を共同して使っています。

また、動きのトレーニングでは《ヒップウォーク》をよくBCFでは行います。ヒップウォークは足を速くしたいアスリートには必ず習得して欲しい動作の一つでもあります。POSが上手く使えてない人は右手右足、左手左足が同時に出てしまいます。

こちらも写真で説明すると、右腕を引くことで【右の広背筋】と、右足を浮かせて前方に送り出す為に左のお尻に体重を乗せることで【左の大臀筋】を共同で使っています。実際に皆さんもやってみて下さい。おそらく多くの人が同じ側の腕と足が同時に出てしまうと思います。
足の速い選手は写真のように背中の対角線のライン(背中とお尻)を使って身体をグングン前に進めていくことができます。

頭で考えると少しややこしいですが、実際に動作が行えるようになるとPOSとAOSの繋がりが身体で分かり、動きやすさも実感できるようになります。トップアスリートは無意識にこの前と後ろのラインを機能的に使えているので高い身体能力を発揮できているのです。

足を速くしたいアスリートは必ずこの動きを習得しましょう!

今回も難しい内容でしたが、何度も読み返して実際に自分の身体を動かして確かめてみて下さい。分からないことがあれば質問も受け付けていますのでお気軽にご相談くださいね(^ ^)

 

 

 

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