脂肪の過剰摂取がもたらすリスク
愛知県東海市にある現役看護師が運営するフィットネスジム
【BEHAVIOR CHANGE FITNESS(ビヘイビア チェンジ フィットネス):BCF】
代表トレーナーの荒木裕也です。
前回は脂肪の摂取が多いほど中性脂肪が下がりやすかったり、死亡率の低さと関連があったり、脳卒中や心筋梗塞などにはむしろなりにくいですよという内容の話をしました。今回は脂肪の過剰摂取による影響についてお話したいと思います。
脂肪や肉類は大腸には大敵
様々な研究から大腸ガンの危険因子として脂肪や肉類(赤身肉、加工肉)の摂りすぎが問題になることはほぼ確実とされています。
少し詳しく説明すると、脂肪を摂りすぎると「胆汁酸」という消化液が増加します。
胆汁酸は肝臓でコレステロールを材料に作られており、肝臓から排出されて腸に流れ込んで食事由来の脂肪を分解(正確には乳化と言います)し吸収しやすくする消化液のことで、これが多くなると大腸ガンの発症リスクになります。
肝臓でコレステロールから作られた最初の胆汁酸のことを「一次胆汁酸」と言います。この一次胆汁酸は腸内である種の酵素によって「二次胆汁酸」となり大腸で再吸収されるという流れになります。
最近の研究一次胆汁酸から二次胆汁酸に変化する際にフリーラジカル(活性酸素)が発生し、これが細胞のDNAを傷つけガンの発症に結びつくのではないかと指摘されています。
また赤身肉には鉄分が多く含まれており、鉄と脂肪が一緒になることで大腸ガンのリスクを増大させます。鉄と脂肪が合わさることでフェトン反応というものが起こりフリーラジカル(活性酸素)が発生しやすくなります。加工肉にも添加物が多量に入っており活性酸素を発生させやすく、大腸ガンのハイリスク食品です。
ちなみにアメリカがん研究協会(AICR)や世界がん研究基金(WCRF)による報告でも赤身肉が大腸ガンのリスクを確実に上げるとされ、食べ物としては大腸ガン発生の危険性が最も高い因子の1つと紹介されています。
大腸ガンは日本人の死因第2位(男性3位、女性1位)
普段の食事を思い返しても赤身肉やウインナーやハムなどの加工肉を多く食べている人は今の内から将来の大腸ガンを意識した方がいいと思います。
余談になりますがそんな僕自身も実は大腸ガンのリスクが高い一人です。
最近の研究で盲腸(虫垂炎)になり切除した人は大腸ガンのリスクが高くなるかもしれないというデータも出ています。僕も小学生の頃に手術で切除しています。。では大腸ガンを予防するにはどうしたらいいのでしょうか。
大腸ガンを予防するには
大腸ガンの予防食材は調べるとたくさん出てきますが、その中で今回頻回に出てきた「フリーラジカル(活性酸素)」を抑える食材を1つ紹介します。それは
『エキストラバージン・オリーブオイル』です。
日本に販売されているオリーブオイルには「エキストラバージン・オリーブオイル」と「ピュアオイル」の2種類があります。エキストラバージン・オリーブオイルにはピュアオイルに比べてポリフェノールが豊富に含まれており、このポリフェノールに抗酸化作用があるためフリーラジカルを抑制し大腸ガンの予防になります。
個人的にオススメの食べ方は、朝食にバナナ1本をカットした上にエキストラバージン・オリーブオイルをかけてその上にヨーグルトをのせて食べる方法です。エキストラバージン・オリーブオイルは苦味が少し強いので、甘みが欲しいと思う方はシリアルやドライフルーツなどのトッピングもオススメです。
次回は多くの人が気になっている『コレステロール』についてお話していきたいと思います。