動脈硬化はこうして起こる!〜酸化編〜続き

「脂肪」について考える

前回は動脈硬化の原因の1つの「活性酸素」による体のサビやトランス脂肪酸について少しお話しました。動脈硬化については前回の記事を見てくださいね↓
https://behavior-change.com/study/動脈硬化はこうして起こる!〜酸化編〜

前回トランス脂肪酸について少し触れましたが、今回は『脂肪酸』についてより具体的にお話していきたいと思います。

脂質と脂肪酸の違い

「脂肪酸」とは脂質の主成分のこと。その他にもグリセリンやコレステロール、リン脂質などの成分があり、それぞれが体内で重要な役割を持っています。これらを総称して一般的には《脂質》と言われています。脂肪酸は脂質が体内でエネルギーに変わる時に材料になるものです。

 

脂肪酸の分類

脂肪酸はまず「飽和脂肪酸(ほうわしぼうさん)」と「不飽和脂肪酸(ふほうわしぼうさん)」に分類されます。
基本的に飽和脂肪酸は常温で固体、不飽和脂肪酸は液体となることが特徴です。飽和脂肪酸は主に動物性の脂肪で肉や卵、バター、ラードに含まれています。不飽和脂肪酸は主に植物性の脂肪で魚の脂(フィッシュオイル)がこれにあたります。さらに不飽和脂肪酸は「一価不飽和脂肪酸と「多価不飽和脂肪酸に分類されます。
一価不飽和脂肪酸は「n-9系」と言われており、オリーブオイルやアボガドオイルがこれにあたり、オレイン酸と呼ばれています。
対する多価不飽和脂肪酸は必須脂肪酸である為、体内で合成することができず、食事から摂取することが必要になってきます。多価不飽和脂肪酸も2つに分類することができます。1つ目は「n-6系」と言われているひまわり油やコーン油に含まれるリノール酸やアラキドン酸。もう1つは「n-3系」と言われているエゴマ油、亜麻仁油や魚に含まれていることで有名なDHAやEPA、α−リノレン酸です。ちなみにα−リノレン酸は体内でDHAやEPAに変化することもポイントです。
実は前回お話したカラダに害のあるトランス脂肪酸は不飽和脂肪酸の中に分類され、牛肉や牛乳などの乳製品、サラダ油の中にも微量に含まれています。しかし、動脈硬化を引き起こす原因になりやすいのはマーガリンやパン、ケーキ、スナック菓子などの加工食品に多く含まれていることを覚えておいてください。

 

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何度も言いますが、トランス脂肪酸は血管内で酸化反応と炎症を引き起こしています。
酸化した(サビた)血管は確実に動脈硬化になりやすいです。毎日の食事に加工食品が多くないか、また間食でスナック菓子や菓子パンばかり食べていないかもう一度振り返って見ましょう。
次回は「じゃあ一体どの脂質をとればいいの?」「脂質の取りすぎダメなんでしょ?」などの疑問点についてお話したいと思います。

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